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 相変わらず通学路や廊下で注目されるけど、概ね平和な日々になったわねぇ

一波乱あった次の日、そんな事を考えながら留美は校庭にいた。
留美は昼食を今のところ全てそこでとっていた。
 真希との関係はよくなったが、それ以前に噂の的からは外れてないので、
相変わらず色んな質問が留美に飛んでくる。
 特に昨日の薔薇さま方2人が尋ねてきた事に関して、
クラスのほぼ全員が質問をしてきたような気がする。

「そうだったの。良かったぁ…」

「良くはないです…。紅薔薇(ロサ・キネンシス)がお怪我をされたのですから」

「あ、そうだね…」

 一緒に昼食を食べる瑞佳さんと茜さんに昨日の事を話したら、
二人は色々とその事で色々と話し合っている。



「ごきげんよう」

「ごきげんよう。妹の方は上手くいった?」

「何言ってるのよ。昨日の今日で何かあるわけないじゃないの」

「それもそうね」

 真希とは今朝そんな会話をしていた。
そんな真希の目には涙の跡もすっかり消えていた。
口調は相変わらずだが刺々しい所も取れている。
あとは弟さんの問題が解決すれば真希は変われるだろう。
 そんな事を考えている時だった。グラウンドの方から轟音が響いてきたのは。
校庭からグラウンドまでは幾つか障害物があるが、
立ち上がった留美には、それらを経て数台のバイクが見えた。

「な、何かな…?」

 瑞佳さんが怯えている。態度には出さないが、茜さんも震えているようだ。

「とにかく、教室に戻ろう!」

「あ、でもお弁当…」

「このまま入ると校舎が…」

「今それどころじゃないの!彼等がこっちに来たらどうするの?!」

 そんな二人を引っ張って、教室へ急ぐ。教室へ着くと、周りは騒然となっていた。
その中で、真希が青ざめているのを見つけて駆け寄る。

「真希!」

「留美…宗太が…」

 その言葉で何かを察した留美は、窓から暴走族達を見た。
ゆうに20人は超える少年達がグラウンドをバイクで走り回っている。
 リリアン女学園は女子高と言う性質上かなりのセキュリティが敷かれている。
しかし、基本的に生徒が歩きで入れるような構造をしているのが学校である。
夜ならともかく昼は普通に開いている。バイクで無理矢理乗り入れられたら防ぐ事は敵わない。
 ガードマン達が集まっているようだが、こんな事態は始めてらしく、
何の役にも立っていないと言うのが実際の所だった。
先生やシスター達は無論何も出来ずにおろおろしている。

 そして、その暴走族の中心に、真希の弟、宗太が居た。
窓から身を乗り出している留美が宗太を見ると、宗太もこちらを見た。
ほぼ間違いない…!狙いは雪見さん,真希,それか私の誰か…!
 宗太が留美を見たときの形相の変化で、留美はそれを察した。
そもそも、彼がリリアンと関係するならその3人の誰かしかない。

「あ、留美!」

「真希、貴方は雪見さんと一緒に安全な所に居て!彼等の狙いは恐らく私たち3人よ!」

「待ってよ!留美はどうするのよ!?」

「彼等と話し合ってくる!」

 私は教室を出てグラウンドへ向かった。これ以上の事態を防ぐために。

 向こうが私を見つけたと言う事は、最悪校舎に入ってくる可能性がある。
そうなればもはや然るべき機関以外には収められなくなるだろう。
それで一番ダメージを受けるのは真希なのだ。

 私が出て行けば少なくとも入ってくる可能性は低くなる。
そう考えての行動だった。

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