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「おかえりなさい」
戻った式を迎えたのは何食わぬ顔で日傘を差す、八雲紫だった。
それを見た式は、まず刀を抜いた。
「面白かった?」
「ああ。だから是非お礼がしたい。受け取ってくれ」
次に直死の魔眼を発動。目の前の相手の死を視る。
「せっかくの申し出だけど、遠慮しておくわ」
「まあ遠慮するな」
最後に刀を両手持ちする。その瞬間、殺気が爆発的に増大する。
そして式は爆ぜる。10m近かった紫との距離が一瞬で0になり、次の瞬間━
━式は自分の部屋にいた━
「なっ?!」
呆然とする式の頭に声が響いてきた。
『あの刀、憑かれてたの忘れていたわ』
『家に送り届けたから帳消しにしておいてね』
「紫様!」
式を元の世界に戻して一息ついていると、藍が血相を変えてやってきた。
今の式の気配に反応したのだろう。
「ご無事ですか?!」
「大丈夫よ」
「今の気配は一体…」
「ちょっとした迷子よ。送り届けておいたわ」
「はぁ…」
「じゃ、私寝るから後よろしくね」
納得がいかない様子の藍を放っておいて、紫はいつもどおり眠りについた。
今度は寝返りをうっても大丈夫な、自分の家のベッドで。
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