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非ノイマン型計算機の未来



 タイトルはカラフルピュアガールで連載中の東方香霖堂で出てきた本の名前[1]。
さらっと流すべき所ではありますが、コンピュータ関係に居ると少しは気になるもの。
という事でこのタイトルについて少し考えてみましょう。

1:ノイマン型計算機

 非ノイマン型計算機とは、言葉どおりノイマン型計算機に非ざるものです。
それではノイマン型計算機とは何でしょう?
 ここではノイマン型計算機について見ていきます。

 ここでいう計算機とは電卓の事ではなくコンピュータの事です。
情報処理の世界ではコンピュータの事を計算機と呼ぶことが多々あります。
 そしてノイマンは、数学者フォン・ノイマンという人の名前です。
この人の出したアイディアが元になってノイマン型計算機が生まれました。
 それは、プログラムというコンピュータの制御機構を予めコンピュータに入れておき、
そのプログラムを用いてコンピュータの制御を行おうというものです。

 つまりノイマン型計算機というのは、
プログラムを計算機に内蔵しておき、それを用いて計算機の制御を行う計算機
の事です[2]。
 1949年に世界初のノイマン型計算機「EDSAC」が作られて以来、
ノイマン型計算機はコンピュータモデルの王道として歩み続けています。
 今日のコンピュータの殆どはノイマン型計算機です。
少なくともパソコンと呼ばれるものは全て該当します。

2:非ノイマン型計算機

 非ノイマン型計算機はノイマン型でない計算機。
つまりプログラム内蔵方式ではない計算機という事になります。
他の方法で計算を行う計算機という事になりますね。
 一番有名な非ノイマン型計算機は、恐らくエニアックでしょう。
ノイマン型計算機は、計算を行う時にその一連の手順を記憶部に貯蔵しておき、
それを1つづつ取り出して処理をします。それに対してエニアックで計算を行う際には、
計算式の順序どおりに計算部のパネルを人力で繋ぎなおして実行するというものでした。

 世界初の計算機として有名なエニアックですが、その能率は非常に悪いものでした。
その後もICOT (新世代コ ンピュータ技術開発機構)などの研究機関が、
新しい非ノイマン型計算機の開発を行ってきましたが、研究成果は振るいませんでした。
 非ノイマン型計算機は理論的にはノイマン型計算機より上の計算能力を持ちますが、
実際は計算機が大きくなりすぎたりコストがかかりすぎたりといった問題が出ます。
よって、1990年代には非ノイマン型計算機の実現研究は殆ど消え、現在に至ります[3]。


3:非ノイマン型計算機の未来

 現在使用されるパソコンは、第4世代の計算機です。
世代はコンピュータの部品に応じて付けられているものです。
(第1世代:真空管 第2世代:トランジスタ 第3世代:IC,LSI 第4世代超LSI)。
 そして現在、第4世代計算機は全体的にハードウェア性能の限界に近づいています。
 DVDの偉い人の話では、HDDは数百GBの時点で一度ハードウェア的な壁にぶつかるだろう。
と述べていました。実際HDDはここ最近あまり容量が変わっていません。
そして、その容量は一番大きいもので1つ150GB前後です。
 CPUなども数年前は1年で速度が倍以上になっていたのが、最近はあまり変わっていません。

 よって、次世代とも言える第5世代計算機の登場が望まれています。
第5世代の計算機には、今までのコンピュータで新しい部品を使うものと、
全く新しいコンピュータの2つが考えられています。
 そして非ノイマン型計算機は後者の有力な候補の1つとして挙げられています。
例えば、大量のCPUで並列計算を行うデータフローマシンや、
人間の考え方などをモデルに設計するニューロコンピュータ、
量子という極小の粒子を基に考えられた量子計算機などは、
いずれも非ノイマン型計算機と言えますが、
これらは実現されていないにとは、有力な候補です[4]。

 また、計算機としては登場していないですが、
ソフトウェアとしては実現されているものもあります。
そして、ハードウェアの進歩で非ノイマン型計算機が実現可能になる事も考えられます。
 そして現在も非ノイマン型計算機の研究は至る所で行われています[5][6]。
近い未来、私達は非ノイマン型計算機を使用しているのかもしれません。

参考文献

[1]
[2] 今栄国晴(編著):"新版 教育の情報化と認知科学━教育の方法と技術の革新━",
福村出版,1998年.
[3]/ [4]/ [5]/ [6]